暴れ犬
大阪の西成界隈に舞い戻って来た鴨井大介は、ドヤで林という男から精巧な小型拳銃を見せられた。ハジキと女に目のない大介は、この拳銃をもって、林に言われた通り故物買いに売りに出かけた。がその間に林は何者かに、殺された。そして大介も、得体の知れない男たちから、拳銃の行方を追求されたが、大介もその度に愛用のリボルヴァで撃退した。男たちは、大阪南部の暴力組織宍戸組の子分だった。女性に親切な大介は、林の恋人でストリッパーのミユキの世話も何かとみた。姉妹でナイトクラブ“タワー”に勤めるミユキたちに、大介もいつか近づいていった。“タワー”の女王人香住弘子を知ったのもそんなことからであった。大介の腕を見込んだ弘子は、大介に用心棒になるよう頼んだ。弘子はユリの恋人だった弟の正樹を宍戸組長宍戸に殺され、その復讐を狙っていたのだ。弘子の体当り戦術にまいった大介は“タワー”につ...