舞妓三銃士
**祇園に住む小りょう、君子、君一の三人の舞*は年も十六、三人とも大の仲良しである。ここに遊びに来る毛織物問屋の主**橋は女好きで、君一に惚れて居り、行く行くは君一の水揚げをしようと企らんでいた。人気役者の中村勝之助も彼女らのいい遊び相手で、三人は内心彼が好きなのだが、口に出さないので互に分らなかった。或る日三人が別々に勝之助から手紙を渡され、夫々秘かに家に帰ってそれを開いてみると、「役者としては人気が大切だから皆さん後援して下さい」という通り一辺のものでがっかりさせられたが、それがやがて、三人共同じ手紙を貰ったことが分かると、三人は大いに憤慨して、今度は共謀して勝之助を呼び出し、さんざんの目に会わせるのだった。扨、ある夜大橋がキャバレーで酔っぱらっている時、与太者に因縁をつけられ、三人の舞*はハラハラしていたが、一人の***が出て来てその与太者を殴...