幸せの幻影
中野中央署の署長・重森聡(三浦友和)は、部下がOLを襲う不祥事を起こしたと知り、辞表を提出。辞表は上司の預かり、という形になった。高校時代の同級生で、部下のヒラ刑事・高部(西岡徳馬)は、重森を元気付けるが、重森は妻・美砂子(余貴美子)のことを考えると気が重い。子供がいない美砂子は夫の出世を唯一の生きがいにしてきたのだ。 そんな折、管内で**殺人**が発生。被害者が毎日署に出前に来る蕎麦屋の店員・中村綾子(乾貴美子)だと知った刑事たちは怒り狂った。娘と散歩する気分で綾子とデートしたことがある重森も思いは同じ。実は、重森は、**発生の少し前、近々父と暮らすつもりだ、と別れを言いにきた綾子と顔を合わせていた。重森は、別れ際になぜか抱きついてきた綾子のことを鮮明に覚えていた。 捜査の陣頭に立った重森は、その手口から、山崎雅人(池内万作)という男に注目した。5...