ある夜のできごと
同じ中学を卒業した「カッちゃん、ヤスタカ、ケンさん、ナオ、真由美」の5人は、社会に出るまでの数年間、まさに「青春」を謳歌するように行動を共にしていた。しかし、それぞれが社会人となり、東京という都会での暮らしに慣れるにしたがって、少しづつ疎遠になってしまう。ある日、学生時代によく集まっていた居酒屋の店主の訃報で、数年ぶりに帰郷したカッちゃんは、その通夜で久しぶりにヤスタカ、ケンさんと再会する。しかし数年ぶりの会話に微妙な距離感を憶え、それが、自分だけが変わっていないのでは?という焦りに繋がっていく。そして、それぞれが開いた溝の意味を考えはじめていた……。